ゆめであうように…

 夢をみたんだ…小さな頃、繰り返し何度も同じ子供に会う夢を…
その子供は、いつでも一人で居て…俺が来ると、無愛想ながらも一緒に遊んでくれたりした…
印象深いのは、蒼銀の髪にガーネットのような深みのある緋い瞳…。

「お前、誰だ…」

 あまり、映像のはっきりしない世界を…俺はただ、だだよっているだけのような感覚を
肌で感じて…ぼんやりとした思考に、彼が映るまで…世界の上下も何もなかった。

「…さぁな」

 なんの、違和感もなく世界は作り上げられていく…
彼は、無愛想に聞かれたことを流して…名前を、教えてはくれなかった…。

「…ま、いいや…俺、タカオって言うんだよろしくな!」

 けど、一人は凄く嫌で…そんな思いからか、俺は名前を名乗って…そいつに、笑いかけた。

「…あぁ」

 それでも、頷きはしてくれたことにホッとして…
俺は、また彼に笑いかけた…。

「…なぁ、ここってどこか知ってるか?」

 見も知らぬ、記憶にない場所…広がる草原、流れる川…青い空、白い雲
行雲流水…。

「…いや」

 彼は、小さくそう呟いて首を横に振っただけだった…。

「ふ〜ん、でも…なんか、スッゲー気持ちいいかも…」

 ゴロリと、草原に寝そべれば…そよそよと、気持ちいい風が吹いて…髪を撫でていく。

「…」

 彼は、何も言わない…ただ黙って、そこにあるだけ…まるで、植物のよう。

「ん…ふぁぁ〜…」

 うとりうとりと、眠りに誘われて…瞳を閉じる…。

風が、髪を頬を流れていく…。

「ん〜…スースー…」

 ふわり、風がながれるように優しく髪をすかれる感覚…
深い眠りを誘う…。

「また、あおう…」

 微かに、そんな言葉が聞こえたような気もするのだけれど…
目が覚めれば、夢は水のように指の間をこぼれ落ちていく。

 目が覚めれば、暖かい思いと…そして、暖かさを失ったような
寂しさを感じて…何故か、涙が出た…。

「ゆめ、見たような気がしたんだけど…なんだったのかな」

 本当に、何だっただろう…
ただの、夢なはずなのに…どうして、ここまで心捕らえて離さないんだろう
寂しさに慣れたはずなのに、なんで、こんなに孤独を感じるんだろう。

「誰だったんだろう…」

 そんな言葉が漏れて、なんでそんな言葉が出てきたのか自分でもわからず
それでも、それが正しいような気がした…。

 

夢で逢えたら…

夢出逢えたら



夢までも貴方を思う…

鷺草


                           ―――――― つづくかもι
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普通の、話っスかね…?
FFUの、鷺草のサギちゃんのお話見て…花言葉…
妙に、好きなんで…それでです…
最近、趣味走り過ぎっすねι

 
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