レイレー

「俺には…仲間がいる」

 強くなるためにボロボロになりながらも、俺の為に白虎を取り戻そうとしてくれるタカオたちがいてくれる。

白虎、帰ってきてくれ…

 俺はここに戻るまでそう、思っていた…。

 取り返すしかないと、そう言ったタカオに誰も俺の気持ちは分からないなんてなんて事を言ったんだろうか
わかってたはずだ…タカオだって、かけがえのない物をなくす痛みは知っているのだから。

 タカオはもう何もしてやれない…

だが、俺はただ側にいる事だけでも取り返せるかもしれない。
一緒に戦い続けていけるかもしれない。

まだ、俺にはドライガーもあるんだ…ベイには、強く気持ちが表れる…
聖獣がいなくても素晴らしいブレーダーはいる…それなら、俺は…

白虎を、取り戻してみせる…。

「レイ、白虎は取り戻してみせる…だから、ちょっとまっててくれ」

 そう言って、ベイを放つタカオ…

次々に板を壊していく…だが、ぶつかって跳ね返る…。

「くっそー…後少しだったのに」

「…次は俺の番だな」

 そうだ、俺は何をしていたんだ…このまま、負けるわけにはいかない。

負けたままで、終わるわけにはいかない!!

「行くぞ、ドライガーーーーーーーーーーーーーーっ!!」

ゴォォォーシュート!!!



「もう、そろそろやめませんか?」

 キョウジュが、暗くなってしまった空を眺めて言う。

「そうだネ…明日も、学校あるもんネ」

 マックスが、流石に憑かれたらしくいつもより元気はないモノの笑顔を見せていった。

「だが…」

「レイ、無理するなよ」

 タカオが、それでも続けようとするレイを留めるようにそう言って。

「じゃあ、俺は帰らせてもらう…」

「僕も今日は帰るネ」

「じゃあ、私も失礼させていただきますね」

 カイは、しごくあっさりと背を向けて門をでていった、マックスも、手を振って、キョウジュも背を向けて
…帰っていった。

「レイ、もう、今日は…な」

 レイは、タカオの家に居候している…ドライガーを、強く握りしめる手をタカオは上から覆うように握って
レイを諭すように労るようにそう言った。

「…あぁ、そうだな…」

 戻ってきたときに、元気にはなっていたモノのやはりまだ気持ちはついて行かなくて、辛そうだった。

「戻ろうぜ…」

 タカオは、レイの腕を引いた…コクリと、言葉もないままにレイは頷いた。



 集中している間は、辛さを紛らわせていられた…


 でも、今は白虎を失った痛みだけが胸にこみ上げてきて座り込めば立ち上がれないような気さえした。

 涙が、涙がこぼれ落ちそうなんだ…

 お前がいたら、『そんなことで、泣くんじゃない』と、でも言って頭でも撫でそうだな
白虎、お前は俺よりも長い時を生きている、だから、たくさんの痛みも哀しみを受け止めてきたんだろうな。

 白虎族の長に、代々引き継がれて別れを味わってきただろうに。

「あぁ、そうだな…」

 まだ、別れるわけにはいかない、別れるわけにいかないんだ…取り戻す、仲間達と俺と友に
戦い続けてくれた戦友を…

 白虎、お前を取り戻してみせる…

 俺達が別れるには、まだ早すぎるはずだ…これからも、ずっと一緒にいられるように…
だから、負けたままで終わるわけにはいかない。



                                        エンド

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本当は、レイさんの泣き顔をイラストも描きました。
なんだか、レイ→白虎って感じで友情。
久しぶりに、ベイのアニメで涙しました…2002で、初泣きです。

レイーレイー…好きだよ;;

 

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