我が儘な王子様

 我が家の我が儘な王子様、道蓮。
朝から、この威張りっぷり…だけど、大好きな葉君には少しだけ優しい。

 牛乳を一本のみほし、葉にも一本差し出して…とりあえず、急かせる
うっかりして、少々遅くなってしまった今の時間は…少しばかり
遅刻という言葉を漂わせていて…バタバタと、騒がしく用意する羽目になった。

「ほら、遅刻するぞ…早く用意しろ!!」

 スタスタと歩けば、後ろについて来る…葉。

「待ってよぉ、蓮〜っ」

 トテトテって、あぁ、何て可愛らしんいださすが
俺の葉だ!

「よぉ〜〜お〜〜〜、おっはよぉ〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

 朝っぱらから、耳障りな…大声が響きわたる。

「あ〜〜ホロホロも、もう来ちゃったよぉ〜」

 眉を寄せて、ちょっとだけ苦笑い…そんで、あわててパジャマを脱いで洋服に着替える。

「表に、いる…早く来い」

 目の毒なので、俺はさっさと出ていくことにする…ついでに、あの邪魔者も
始末しておこうか(ニヤッ)

ガラガラ…

 誰かが、家から出てきたようで…扉の開く音がした。

「葉?」

 そう言って、振り向けば…蓮の不機嫌な顔…。
まあ、それに負けていてはとても葉に近づけないので…ここで負けてすごすご帰る事などできるはずもなく。

「葉は、まだだ…とっとっと、先に行け!!」

 
俺の葉に手を出すな!と言ってるように、聞こえるのは…気のせいだろうか?
これは、気のせいにしておきたい…。

「…一緒に行くって、約束したんだよ!」

 みょ、妙に、後ずさりしたい気分になるのは…あ、馬孫…。

中華斬舞!!

 ヒュオ〜

すばらしい切れ味に…ツーっと、頬に傷が走る。

「なにすんだよ!!」

 おもわず、言えば…馬孫刀がひたりと、突きつけられる…底冷えするような、冷めた視線に晒されて
思わずたじろぐが…。

 その、冷めた目は確かにこう言っていた
俺の葉に手を出すやつは命がないと思え!!と…。

「コロロ…オーバーソウルだ!」

 このままじゃやられると思った、ホロホロは、コロロをオーバーソウル化すると…あの、雪雪崩を起こした…


ドササ…ゴォォォォ…ドドドドドドド…


 凄まじいを音を立てて…雪の大波が襲ってくる…が、だ、ここにいるのはあの蓮なのだ…
ゴゴゴォォォォォ…雪崩より、恐ろしい音とオーラをまといながら…雪の中から立ち上がった姿は
まさに、悪鬼のようで…。

「貴様、覚悟はできて居るんだろうな!!」

 ヒュルルルルル…冷たい風がながれていく…
背筋がぞくりとして、冷や汗が流れていった…。

「あぁ〜、蓮〜…遅刻するぞぉ〜」

 なんとも、のんきな声が聞こえたと思えば…葉が現れて、そんなことを言った…
一瞬にして冷たい空気がぬぐい去られ…。

「遅かったな、行くぞ…」

 実にあっさりと、馬孫刀をしまい…もはや、葉とスタスタと歩き出していた…。
その腰には、しっかりと腕が回され…まるで、見せつけているように。

固まった、ホロホロは…解凍されて、あわてて、後を追っかける。

「待てよ、葉〜」

 そう呼べば、あはは…っと、朗らかな笑いが帰ってくる。

「葉、あいつと、約束したのか?」

 小さく、問いつめる…これじゃあ、嫉妬丸出しの
旦那

「ん〜、あぁ、そう言えば…そうだったような?」

 哀れホロホロ、どうやら、葉の頭も連のことで大半を埋められているらしい…。

「勝手に、約束はするな…」

 独占欲をだして、自分にとってどれくらい大切なものなのか言ってやりたいけど。

「ん〜、あぁ〜、わかった」

 そう言って、満面の笑顔で笑われてしまえば…結局、俺は何も言えなくなるんだ…
まったく、その…誰にでも、無防備なところが心配なんだがな。

 それでも、今は自分のモノだとでも言うように…
我が家の我が儘な王子様は、お姫様に触れるような口付けをおとしたのでした。


 この瞬間、またもやホロホロは凍り付き…こんどこそ、さらさらと崩れ
風に巻き上げられ消えていった…。

 自覚なしにラブラブな、この二人の間に入ろうと思ったことがそもそもの間違いだったと
いつ気付くのだろう…


まあ、今日は微笑ましい…二人の後ろ姿でも見送ることにしよう。





                                       END
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さあ、初書きマンキンです。
2121のキリ番リクエスト…楓月 亮様へ。
こ、これで「蓮VSホロホロIN葉争奪戦」をクリアー出来てないような…ι
いや、努力はしたんだけど…後で読んでみると…
「蓮葉←ホロホロ」のような、だけな気が…ιιι
あははι…ごめんよぉ〜m(_ _)m ではでは。

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