泣いてもいいよ…




 …俺が、ずっと抱きしめているよ…心配いらないから

 大丈夫だよ、抱きしめていてあげるから

 このまま、太陽が二度と昇らなくても

 俺だけは貴方の側で笑っていてあげるから

 ずっと、ずっと、ずっと、抱きしめている

 貴方を抱きしめていてあげるから

 

 

 

「うぁぁぁぁっあぁぁぁぁぁぁぁぁっ」

とても、人とは思えない獣の咆吼のような唸り声

ガタガタと何かの禁断症状のように身体を震わせて

ベットに横たわる。

「レイ…」

青い髪を纏めて、黒い髪の少年に寄り添うように

名前を呼んで、抱きしめる。

「大丈夫、何も心配要らないから…」

「俺が、ここにいるよ…」

囁く言葉、聞くだけならばなんと睦言のようだろう

この光景を見なければ…。

「うあぁ…あぁっ」

何も映らない金色の瞳。

「う゛あぁぁ…ぐっがあぁぁぁぁぁっ」

抱きしめられる腕も何もかも拒絶するように

うなり声をあげながら身を固くす。

「俺がいるから」

「ずっと」

「側にいる…」

ずっと、俺だけはいるから


抱きしめていてあげる…いつまでも、貴方だけを。


暖かいモノが、レイの頬に落ちる

それは、曲線を描き堕ちていく

それは、俺の涙なのに…何故かレイが泣いてるような気がして

その頬の涙を拭う。

「うあぁ…うあぁぁぁっ」


唇に、口付けをおとす。


冷たい唇、拒絶するわけでもなく受け入れるわけでもない

なんの、暖かさも感じられない、キス。

「好きだよ、大好き」

たとえ、貴方が二度と太陽を見ることが無くても

月を見ることが無くても…

貴方が俺を見なくても、ずっと側で笑っているから。


ずっと、貴方を抱きしめていてあげる。


タ…カ…オ……


なにか、聞こえたような気がした…

レイの瞳は、何も見ていない、きっと空耳だろう


あぁ、それでも…


また、レイが俺の名前を呼んでくれたなら。




 叶わない想像に苦笑して、瞳を閉じた

レイを抱きしめたまま泥のような眠りについた。



願うなら、もう一度


あの時を戻してほしい…


泣かぬ為に、苦しむのなら



『泣いてもいいよ…』



そう、今なら伝えられるよ。



                                   エンド
*********************************************
なんだろ、これ…一応、レイタカなんだよなぁ…ι
『レイレー』書いたから、こっち方面へ来ちゃったんだよなぁ…たぶん。
あれも、本当はレイタカを書くつもりだったんですよ。
この作品はレイレー、読んでないとわかんないなんてことはなく読んでても
わけ分かんない作品です…おきになさらずに。

んで、これは、レイさんが眠ってるときに苦しんでる姿に
タカオちゃんも、苦しみながら…それでも、好きで
レイの苦しみを癒したくて癒したくて
せめて、あの言葉を伝えられれば…伝えられていれば
もう苦しませないですむかもしれない。

って、思いです…。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送