Halloween!!


 今日は、ハロウィンだ。
『悪戯するぞ〜!』とか、言うらしいが…日本ではそんな風習はない。

「家に来い…」

いきなり言われて、何のことかさっぱりだったが…
とりあえず…。

「あ、うん…」

頷いた…別に用もなかったし…
カイに誘われるなんて、はじめてのことだったから。

「じゃあ、行くぞ…」

スタスタと、歩き出すカイの後ろを
俺は、ついていった。

「うわぁ〜すっげぇ〜」

カイ様の豪邸は、すばらしくでかく…
タカオは驚きに、口をぽかんと開けて突っ立っていた。

「いつまで、大口開けて突っ立っているんだ…」

ちょっと、小馬鹿にしたように…鼻で笑われた。

「なんだよ!」

ちょっと、ぶーたれながらも…
カイの後を追って…屋敷の中へ入っていった。

「奥の部屋で待っていろ…」

それだけを言い残して、どこかへ行くカイの後ろ姿を見送って
俺は、奥の部屋へ向かった。

「なんだか…不気味っぽい部屋だな?」

あいつ、いつもこんなところで
生活してるのか?

トントン…

部屋がノックされて。

「入るぞ…」

カイが、部屋に入ってきた…

その手には

パンプキンのパイとクッキーやら
お菓子が詰められたバスケットだった。

「???」

その時、俺の頭は
ハテナマークで埋まっていた…。

「なんだ、それ?」

俺は、思いつくまま言葉にしてみた。

「食べ物だ…」

いや、わかるだろう…誰でも、普通。

「い、いや、そうじゃなくて…」

ぽんと、目の前に置かれて
困ったように、カイを見上げれば。

「食え…」

食えって、お前なぁ…。

「……いただきます」

それでも、食べはじめてしまったのは
何が理由だったんだろう。

「うまいか?」

もくもくと、食べていたら…いきなり聞かれて。

「ん?うん、うまいよ…」

俺は、普通に返事を返した。

「そうか…」

カイは、小さく微笑んで
パイを切り分けて…自分も食べはじめた…。

「え?え?えーーーーっ!」

その反応に…。

「お前が作ったのか?」

俺は、驚きそのまま聞いた。

「わるいか…」

むっとしたように、カイは答えた。

「全然」

俺は、首をぶんぶんと音がするくらい振った。

「だって、まじ、おいしい〜し」

俺は、満面の笑みで笑った。

「そうか…」

カイは、頬を僅かに赤く染めて
幸せそうに微笑んだ。

「うん!」

「で、今日、何かあったのか?」

ちらりと、カイが視線を向けてきて。

「ハロウィンだ」

「貴様は、祭りごとが好きだろうと思ってな…」

照れたように、そっぽを向いたカイ。

「嬉しい、ありがとな、カイvv」

俺は、にっこりと微笑んで
カイの手作りのパイとお菓子をほおばった。

どうやら、悪戯とお菓子の
ハロウィンは…

カイ手作りのおいしいお菓子で…幕が下りたらしい。



                          えんど

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