――――――朝食たいむ!!――――――
ラブラブ新婚生活の始まり

 新婚生活一日目、今日もいい天気である…あいつのように燦々と輝く太陽が眩しいくらいだとさわやかな考えに
にこやかな笑顔を浮かべて、朝食に取りかかるカイ様は…まさに、あれであった…。

「まだ、おきてこないのか?」

 やはり、起こしてやるべきだろうか?
タカオちゃんのかあいらしい寝顔を、思い浮かべて…朝食の用意をさくさくすませると。
タカオちゃんの部屋に向かう…

コンコン…扉を叩く。

「き、いや…タカオ、入るぞ」

 木ノ宮と呼ぶ癖が抜けず、間違えかけてしまった…いかん、いかん。
返事のないまま、扉を開けて…タカオちゃんが眠っているだろうベットへと近づく。

「ん、むにゃむにゃ」

 タカオちゃんは熟睡しているのか、寝言をちいさく…呟く。

「タカオ…タカオ…」

 2・3度呼びかけても、起きる気配を見せないので…ちゅっと軽く音を立ててやわらかいほっぺにキスをしてみる。

「…カー…イ……むにゅむにゅ…おなかすいたぁ…ぐーぐー…」

 起きたかと思ったが…よく、寝ててそれだけ寝言が言えるなと思ったが…新婚アツアツなのだ
その、ちょっと抜けたところさえ…愛らしいとしか映らない。

「朝食の、準備は出来たぞ…」

 耳元で囁いてみる、タカオちゃんはくすぐったそうに首をすくめる。

「ん〜ん〜…あ、カイだぁ…おはよぉ」

 ぼけぼけした目をぱちぱちと、数回瞬いて…カイ様のほっぺにおはようのチューをしました。

「おはよう、タカオ…朝食、出来てるからな」

 実にさわやかに、キスを返して…火渡家の朝が始まりました。

「カイのごはんて、おいし〜から好きvv あ、でも、本当は俺がつくんないと駄目だよなぁ…」

 タカオちゃんが美味しそうに、ぱくついてる姿を見られるなら…カイ様曰く、どうでもよいのである。
タカオちゃんのほっぺについたご飯粒をとって食べる、妙にほほえましい気分になる光景で
…まさに、絵に描いた幸せとはこのことをいうのだろう。

「気にするな…」

 おとなしくカイ様に、ご飯粒をとってもらっているタカオちゃんは困り顔で。

「でも、全部やってもらったら…し、し、新婚じゃないだろ」

 新婚はなんの基準でもないが、真っ赤になってうつむいてしまうタカオちゃんにますますカイ様は
幸せな気分になるのだ。

「それなら、晩御飯は…タカオが作れ」

 名前を呼ぶのは、まだ微妙に照れくさいのだが…タカオちゃんが、名前で呼ばれる方が好きだと言ったため
カイ様は、努力していたりするのである。

「うん、そうする!」

 とたん、元気になって…また、カイ様の手料理をぱくつく。
ついてるぞ、と、ほっぺについたご飯粒をとってやりながら。

「うまいか?」

 自分は、腹に入れば皆同じと…食に関して、多少適当なところがあるから…タカオちゃんのには
気を使っているのだけれども…なんとなく、聞いてみる。
まずいといわれたら、ショック死ものだが…ι

「うん、美味しい200点満点!!」

 タカオちゃんの満面の笑みに、お前の笑顔が1000点満点だなどと思いながら。

「そうか」

 にっこり笑ったカイ様でした。
その、綺麗な笑顔に、タカオちゃんは照れて紅くなってしまったのですが…。

「…カ、カイは、食べないのか?」

 タカオちゃんはくるくるとした丸い瞳を、カイ様に向けて照れくさそうに…聞いた。

「…お前が、食べさせてくれるならな」

 悪戯を思いついたように、ニヤッと笑う…。

「…え!?」

 驚いた。
けど、少しばかり紅くなって…それでも、こくりと頷くと。

「いいよ」

 そう言って、カイの分のご飯も持ってくると。

「ほら、あ〜ん」

 まさに、あれじょうたいですが…。
カイ様の口に、一口ぐらいにわけた卵焼きやらサラダやら…食べさせる。

「…もう、いい」

 小食な、カイ様には、すこしばかり多かったようで…皿の上に、残った朝食。

「残すのか?」

 少しばかり、もったいなさそうに…ごはんをみつめる。

「食わせてやるから」

 食べろ…。
カイ様のフォークに刺された、ハンバーグ…皿の上に残った料理は、綺麗に片づいていく。
んぐんぐと、タカオちゃんが食べる姿がなんとも愛らしい。

「…も〜、お腹いっぱい」

 ソファーに、ゴロンと寝ころぶ…。
無防備なその姿が、なんともかあいらしく…自然に、頬がゆるむ。

「ゼリーも、作ったんだが…食べるか?」

 デザート用に喜ぶだろうと、TVをみてつくってみたのだが…。
こっそりと、タカオちゃんのためにゼリー作ってるカイ様を想像すると…殺されそうなので、やめときます(笑)

「食べる食べる!!」

 とたん起きあがるタカオちゃん、ちょっと食べ過ぎなきがしないでもないけど…。

「コーヒーと、イチゴだ」

 どっちを食べるか、聞く意味も込めて…言ってみる。

「ん〜と、コーヒーゼリー」

 続いた言葉は…。

「イチゴは、おひるに食べる〜♪」

 美味しいそうに食べてもらえるから、つい作りすぎてしまうが…それさえも、綺麗に食べてくれる…タカオちゃんを
カイ様は、大好きなのです。

「わかった」

 スプ−ンと、ゼリーを持って…カイ様がキッチンから出てくる。

「…」

 すっと、差し出されるのを無視して。

「カイが、食べさせて」

 その、少しばかり首を傾げたさまの可愛いことと言ったら…ほかのやつには見せたくない。

「口開けろ」

 ミルクをかけて、かき混ぜて、ゼリーをすくいスプーンを、口元に運んでやって…食べさせる。
タカオちゃんはもくもくと、食べる。

「ん〜、んまい! ホント、カイって何でも出来るんだな」

 キラキラと純粋な目で、見つめてくるタカオちゃんに…くらくら…あ〜、もう可愛い過ぎだ…タカオ。

「///あぁ」

 可愛いタカオちゃんに、ノックアウト気味なカイ様…少しばかり紅くなった。
一種の餌付けのような気もするが…可愛いから良しとする。

「お腹いっぱいになったら、眠くなちゃった…ふぁぁ〜」

 頭をのせるのは、カイ様の膝の上…寝ぼける視線を彷徨わせる。

「食べてすぐ寝ると太るぞ…」

 タカオちゃんの太りすぎは嫌だが、この虚ろなトロンとした瞳は…はっきりと、眠気を訴えていて
すっと閉じられてしまった。

「おやすみぃ〜カ〜イ〜…」

 はっきりとしない言葉で、そんなことを言ったと思うと…もう、眠っていた…。

「タカオ…」

 膝で眠られると、すこしばかり困るのだと思いながら…手近にあった本を、手にして…読み始める
側にいるという実感が、凄く幸せで…カイ様は、ひどく穏やかな顔で本を読んでいたそうです。






後談…

 目の前には、瞳閉じたカイ様の顔…
本を読んでいるうちに寝てしまったのか…眼鏡をかけたまま…

「…疲れてるんだよな」

 タカオちゃんは、そっと起きあがって…眼鏡を外してあげて、今度は、タカオちゃんがカイ様の膝枕をしました。
例のごとく、タカオちゃんも寝てしまって…カイ様が目覚めたときには…
知らない間に、握られていた手に…いつの間にかされていた、膝枕…
瞳に映るのは、タカオちゃんの顔。

「愛してる…」

 自然と零れる言葉に、顔に広がる幸せそうな笑み
そして、側にあるタカオちゃんの身体をそっと抱きしめた。






                        えんど


なんつうか、甘い系のものを目指してみたんですが…微妙に、ギャグっぽいですι
一応、新婚生活の『始まり』と、いうことでιιι
あ、石投げないでくださいね…こんなの、カイ様じゃないわ!とか言って。

はぅあ、こんなモノに仕上がってしまって…m(_ _)m

 

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